日産がこの先生きのこるには2025年02月12日 23時59分08秒

さて、最近何かと騒がしい日産について。

2024年3月
日産とホンダが協業の検討を開始。
その結果、EV、ソフトウェア、バッテリーなどの領域で協業を進めていくとなった。

11月
日産が中間決算で大幅減益を発表。
主力のアメリカ市場と中国のEV市場での販売の落ち込みが原因だ。これにより風向きが変わっていく。

12月
日産とホンダが経営統合に向けて動き出した。
1-11月の販売台数が343万台のホンダと306万台の日産が経営統合すれば世界第三位のグループが誕生することになる。
経営不振の日産を会社規模の大きなホンダが救うという形と見られた。

しかし、ここで流れが止まる。
日産のリストラの動きが遅く業を煮やしたホンダが経営統合から子会社化して大鉈を振るうことを提案してきた。日産はこれを不服として拒否し、両社統合の話は破談に進んでいく。

世間の評価は、せっかくのホンダの救済策を日産が拒否した、経営不振の日産経営陣がプライドを捨てられない、という批判が多い。
というのが今までの流れ。


さて、日産車のオーナーとして書いてみる。

ホンダの子会社化は拒絶でヨシ。

子会社化すれば、日産の名前やブランドは残るかもしれない。
しかし、おそらく日産車は残らないだろう。
世界を相手に生き残りの厳しい自動車業界で、子会社が親会社と同様に車を設計して製造して販売する。そんな無駄なものは即座に切られると思う。
今の日産から欲しいものは何もない、幹部がそういうレベルの考えだ。
結果、ホンダのエンジン、ホンダの車体、ホンダのサプライヤー、これに日産エンブレムを貼って日産車として売る。
GT-RやZは残るか?親会社でさえスポーツカーを残せない厳しい状態で、残ることもないだろう。
これでは日産ファンは離れてしまう。


では、ホンダの子会社にならず、どう生き残るか。
この先やるべきことは、中国・北米の立て直しだ。

北米で好調なハイブリッドシステム。
かつて日産はトヨタのハイブリッドを搭載して車を売っていた時代があった。
ホンダよりも高性能なトヨタのハイブリッドを再び使わせてもらうのが一番近道ではないか?
それが簡単にできれば苦労はしないが、協業するならホンダよりトヨタ、だ。

さて現実的なプランは。
素直にハイブリッド技術をポンと出してくれるようなところはないだろう。
同業と協業したところで、大きくシェアを広げられるような市場には思えない。
話題として挙がっている台湾ホンハイとの提携した方が、EV・ITの進化が期待できる。
さらに言うと、ホンハイに限らず異業種との協業をどんどん押し進めていっていいんじゃないだろうか。自動車を作れないメーカーから見れば、日産は魅力的に映るはずだ。

もうひとつ、強いリーダーシップが必要。
それこそカルロス・ゴーンのような強いメッセージを出せる経営者だ。
クルマが好きで、技術にも精通していて、協業をコントロールして、製品の良さを世間にアピールできるカリスマリーダー。そんなリーダーを日産は求めていくべきだと思う。

さて、これでV字回復を達成できればいいが、果たして・・・。


これから前途多難だと思うが、何が正解で何が間違いかなんて、誰にもわからない。
今後、日産がどう進んでいくか、引き続き、見守っていきたい。