WindowsXPがこの先生きのこるには2013年04月24日 21時42分20秒

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きのこる先生に登場いただいたが、WindowsXPがいつまでも生きのこることはないだろう。
過度な延命をしない限り、いつか使えなくなると思っている。

今回は、その限界値を探り、出来るだけ長寿命で幸せなXPライフを考えようというお話。

4月の雪
(写真はきのこではありません)


WindowsXP SP3(32bit)のOSの制限として大きいものはこれくらいだろうか。

ソフトウェアの制限
・InternetExplorer8まで
・.NetFramework4まで
・DirectX9.0cまで
・64bit非対応
・VisualStudio2012 C++でビルドしたバイナリがXPで動作しない(VS2012Update1で解消)
・IPv6(一応サポートしているが、怪しい?)

ハードウェアの制限
・HDDが2TBまで
・OSが認識するメモリーが4GBまで
・CPUは最大8コアまで(バグフィックスパッチで制限解消)

ドライバー/アプリケーションソフトウェアの制限


他に見落とした制限があるかもしれないが、とりあえず上記制限をひとつずつ見ていこう。

・InternetExplorer8まで
IE8はIE9に比べて、重い・HTML5非対応・カラーマネージメント非対応という制限が気になるが、良くも悪くも業界標準のブラウザだし、Windows7の初期標準ブラウザでもあるので、XPのIE8はMicrosoftのサポートは切れてもWebデザイナーたちはIE8のサポートは続けるだろう。
最悪見れないページがあったとしても、FireFox、Google Chrome、Opera等の3rdParty製ブラウザを使うことで回避は可能かと。セキュリティのことを考えて、あらかじめIE8から乗り換えておくという手もアリかもしれない。

・.NetFramework4まで
最新の.Net4.5は.Net4.0の上位互換であり、多くの場合は.Net4.0環境でも動作するはず。それどころか、Windows7までは.Net2.0プログラムがそのままで動くので、.Net4.0が必要になることさえ少ない。むしろ、.NetFrameworkのアプリケーションなんてほとんど使わないのでは。

・DirectX9.0cまで
DirectX10.0以上と書かれたゲームをやる人は素直にXPを諦めましょう。回避不能かと。
・VisualStudio2012 C++でビルドしたバイナリがXPで動作しない(Update1で解消)
姑息にもMicrosoftのXPの開発環境打ち切り作戦だが、市場ニーズにより失敗した模様。

・64bit非対応
WindowsXP 32bit版は64bit非対応である。
最新のWindows8でさえ32bit版が存在するので、32bitOSはまだまだ現役で使い続けられると思う。

・IPv6(一応サポートしている)
IPv6は使ったことないからわからない。一応サポートしているらしい。

・HDDが2TBまで
マザーボードベンダーやHDDベンダーがリリースしているユーティリティやドライバーで回避可能という情報もあるが、OSを入れ替えたときに読めなくなったりデータをロストするリスクが少なからずあると思うので、手を出さない方が無難。外付けなら2TB以上も可能な場合もあるので、どうしても容量が必要なら外付け。
2TB以下のHDDでも注意しなければいけないものが存在する。それは、物理セクター4KBのAFT(アドバンストフォーマットテクノロジー)を採用したHDD。このタイプのHDDはXPではアライメント調整をしないと性能が引き出せない。面倒なことをせずに使うためには、AFTを採用していない512バイトセクターのHDDを探した方がいいと思う。

・OSが認識するメモリーが4GBまで
OSは4GBまでしか認識しない。
動画のエンコードをしたり、レイヤーを駆使して写真のレタッチをバリバリしたり、大判プリンターで長尺印刷する・・・ということもなければ、だいたいは4GBで大丈夫かと。
ただし、オンボードグラフィックスはOSの認識しているメモリーの一部をグラフィックス用に占有するので、できれば独立してVRAMを積んだグラフィックスカードを積みたいところ。
OSは4GBまでしか認識しないが、今のマザーボードのBIOSは4GB以上認識するので、4GBを超えるメモリーを搭載してOSから見えない領域をRAMディスクとして使うという技もある。

・CPUは最大8コアまで(バグフィックスパッチで制限解消)
というか、そもそもXPはWindows7や8ほどマルチコアに最適化されたOSではないし、マルチスレッドを駆使したアプリケーションなんてごく僅か。
XPでのCPUチョイスはコア数よりも周波数とキャッシュ容量で選ぶべきでしょ!


 ちょっとここで脱線して、WindowsXPを使う最高の環境を考えてみる。
 これで5年は行けるか?
 ・CPU
  Corei7 高周波数/大容量キャッシュ ただしコア数は少なく(4コアまでが無難)
 ・メモリー
  4GB (4GBを超えた領域をRAMディスクとするなら4GB超でもOK)
 ・HDD
  内蔵2TB AFT非採用のもの
  (不足する場合は、外付けや複数台搭載して容量を稼ぐ)
 ・グラフィックス
  ゲームやるならDirectX9.0世代の性能を重視してチョイスしたらいいのでは。
  GPGPUを使いたいのなら相応のものがいるのかもしれない、GPGPUはよくわからんが。
  AMDはドライバーに.Netを使っていたりするので、NVIDIAが無難だろう。


・ドライバー/アプリケーションソフトウェアの制限
市販のドライバーやソフトウェアがXPで使えるかどうかということ。
これが一番先が読めなくて重い制限となるかもしれない。

市場で手に入るMicrosoft Officeを買ってきてXPで使えるか?
新しいカメラ買ってきてその現像ソフトがXPで使えるか?
最新のPhotoshopがXPで使えるか?
新しいプリンター買ってきてXPで使えるか?
期限を更新したアンチウィルスソフトはXPで使えるか?
遊びたいゲームがDirectX9.0cのXPでも使えるか?・・・

ま、ハードウェアベンダーもアプリケーションソフト屋さんもなるべく多くの人に製品を買って使って欲しいわけだし、まだまだ多くのユーザーが愛用しているXPのサポートを続けてくれると期待するよ・・・。基本的にWindows8 32bit版で動くアプリはXPでも動くはずだし。

コメント

_ 彷徨い人 ― 2014年12月10日 09時37分27秒

.NET4に4.5上書きネタで彷徨って辿りつきました。
XP4台をどうするかの悩みとバックアップ用にテラHDD増設を考えてたところで、まさにヒットでした。AFTってのは知らなかったです。参考になりました。
いやー上には上が居るなという実に面白い記事で見て良かったです。

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