Windows XP サポート終了への対策 ― 2013年04月10日 23時54分39秒
Windows XPのサポート終了期限は2014年4月8日となっている。
サポート終了期限が残り1年を切ったと騒ぐマスコミが多い。
あたかもそれがOSの寿命であるかのように大袈裟に煽っている。
マイクロソフトからお金でももらっているんだろうか?
分かりやすく、ステルスマーケティングですと明記しておいて欲しいものだ。
2014年4月8日を過ぎるとどうなるか?
マイクロソフトのセキュリティー更新プログラムが配布されなくなる。
ただそれだけ。
だから、大した問題ではないと思っている。
WindowsXPが発売されて10年以上経ち、始めは欠陥だらけで不完全だったOSも10年以上メンテナンスが継続されていれば、大きなセキュリティーホールはほぼ塞がれていると考えられるからだ。
2003年、2004年にはBlaster、Sasserというウィルスが猛威を振るい世界中を混乱に陥れた。
これらはインターネットに接続しただけで感染してしまう大変危険なウィルスだった。
原因は、リモートで任意のコマンドを実行できるセキュリティホールがWindowsにあったためだ。
マイクロソフトはその反省から毎月のようにセキュリティー用更新プログラムをリリースしてきた。
Blaster、Sasser直後は、「緊急」レベルの「リモートからの攻撃」かつ「任意のコマンドを実行できる」類のセキュリティーホールを修正するプログラムが何度もリリースされてきたが、ここ何年かは「緊急」レベルで致命的なセキュリティー用更新プログラムがリリースされる傾向が著しく減ってきた。
これは致命的なセキュリティホールを修正し尽くし、脆弱性の摘出が収束に向かっている傾向だと考えられるのではないだろうか。
さらに「リモートから攻撃」かつ「任意のコマンドを実行できる」というセキュリティーホールが見つかったとしても、「問題を緩和する要素」として、デフォルトの設定でファイアウォールが適用されている、デフォルトの設定では実行されていないサービスが原因等のように、普通の使い方ではまず影響を受けないセキュリティホールだったり、なおかつ「攻撃のシナリオ」として、メールの添付ファイルをクリックさせる、WebのURLをクリックさせる等、普通に不審なものを避けていれば回避できるセキュリティホールだったりする。
さらには、「回避策」を提示している場合もあり、それが現実的な回避手段であればセキュリティー更新プログラムが配信されなくても回避は可能ということだ。
ということで、攻撃されるリスクも非常に低いのではないかと考えている。
ちなみに、メールの危険な添付ファイルをクリックしたり、危険なURLをクリックして攻撃されてしまうのは、別にWindowsXPに限ったことじゃない。
残念ながらそこからの感染を防ぐ力はOSにはなく、AntiVirus系のアプリケーションを導入する必要がある。
結局、WindowsXPを使おうがWindows7や8を使おうが、最終的には自己責任なのである。
ということで、2014年4月8日を過ぎても何にも変わらない可能性が高いんじゃないだろうか。
(仮にマイクロソフトがアクティベーションやWindowsUpdateの提供を打ち切った場合は新規インストールは多少困難になるだろうけれど)
ファイアウォールをちゃんと有効にし、AntiVirusアプリを導入し、不審なメールやURLをクリックしないこと。
そんな当たり前の使い方であれば、当たり前のように使い続けられると考えている。
セキュリティー更新プログラムがリリースされないので、毎月の脆弱性の情報を収集し、どういう脆弱性が見つかったか、回避策はあるのか、自分で積極的に動ければ完璧だろう。
とはいえ、世間で言われているようにWindows7やWindows8への乗り換えを考えてみようか。
これらは32bit版、64bit版が存在するが、お金を出して乗り換えるのだから、2GBのプロセス空間に制限されない64bit版を選ぶべきだろう。
・Windows7
メリット
IE9、IE10が使える
2TB以上のHDDをサポートしている
デメリット
OSにお金が掛かる
Explorerが使い物にならない
32bit版のB'sRecorderが使えない(と思われる)ので、別途お金がかかる
Office2000はインストールできるはずだが、一部エラーがでるらしい
OS入れ替えが面倒
・Windows8
メリット
最新でサポートが長い(2023年1月10日)
デメリット
Windows7のデメリットに加えて、OSそのものが凶悪に使いにくい、まるでWindows2000への早期以降のためにあえて失敗作を出したと揶揄されるWindowsMeのようだ。
・・・どうだろうか。
お金を払って、デメリットを我慢してまで、使い続ける価値のあるOSだろうか。
とてもそうは思えない。
じゃあ、いつ変えるのか?
今じゃないでしょ!!
・AntiVirus系のアプリがXPに提供されなくなったとき
・PCをアップグレードしたときの新しいハードウェアのXP用のドライバーが提供されていなかったとき
(XPでサポートされないハードウェアを使いたいとき)
・どうしても使いたいアプリがXPで使えなくなったとき
こういうときに仕方なく新OSに変えるんだと思ってるんだけどな、自分は。
コメント
_ tomu suzuki ― 2013年04月19日 10時02分00秒
_ YoJu. ― 2013年04月21日 19時48分51秒
MicrosoftがXPのサポートを終了し、セキュリティ上のリスクが多少増えることは事実ですが、私はそれが製品の寿命ではないし、XPが不満なく使えているのなら使い続けてもいいじゃないかと考えていました。
ところが、極端なワーストケースだけを取り上げて不安を煽り、XPの使用を控えさせるような短絡的な偏向報道ばかりが目に付いてしまったので、実際にXPのサポート終了でどういう課題やリスクがあるのかそういう点が正しく伝えられていないと感じて、私が判る範囲で、使い続ける上での課題を考えて記事を書いてみたわけです。
私自身、今のところはXPから乗り換える理由がありませんので、来年Win7に乗り換えちゃいましたというオチはないと思います(笑)
_ hanako ― 2013年10月27日 12時51分43秒
問題が有るからと言って、新しい製品をと言うのは、メーカー側の責任でもありますね。それなら無償でアップする方法も!8から8.1には無償のようですが、XPからの無償は無いようなので、XPのままにします。性能が今以上にアップしなくても、充分間に合いますので!
画面に触れるだけで操作が出来る、と、いう事ですが、画面の指紋掃除なんて面倒な事、したくないので、、、
_ YoJu. ― 2013年10月27日 23時23分19秒
WinXPユーザーが乗り換えるのだから、XPのマイナーチェンジでいいのです。OSの軽量化と最新ハードウェアへの最適化を進めて、安価に提供してもらえればそれで十分なんですけどね。
_ YoJu. ― 2013年12月14日 00時17分07秒
というわけで、WindowsXPのHDDの制限と市場の動向により、Windows7を導入することになりました。非AFT HDDが入手困難になっているとは想定外でした。
>私自身、今のところはXPから乗り換える理由がありませんので、
>来年Win7に乗り換えちゃいましたというオチはないと思います(笑)
まさかのオチが!
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操作と価値が無くなるような方向に向いております。
小生のXPは十分に起動し、ウイルスに対してもご意見のように自己責任と考えております。
そろそろ7か8にする時期かと不安と期待を抱いていた昨今でしたが、貴重なご意見を伺い心が晴れ渡ったように思いました。
ありがとうございました。